2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04738
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福山 透 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FRANCOIS D'Hooge 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | イミダゾール / インドール / アルカロイド / 全合成 / スピロ化合物 / βラクタム / 中員環 / 側鎖 |
Research Abstract |
1981年にChristophersenandらにより単離、構造決定されたチャーテリンAは10員環を有するインドール-イミダゾールアルカロイドである。その10員環の一部にインドール環、イミダゾール環を有し、さらにスピロβラクタム環までが縮合した非常に特異な構造を持っている。本研究は、この興味深い化合物の合成を目的として合成に着手した。 4,5-二置換イミダゾールの構築方法として4,5-二ヨウ化イミダゾールから5位にアリル基を導入後、もう一方の側鎖をStilleカップリングを用いて二置換体へと導いたが低収率であったためBredereckイミダゾール合成および関連反応を利用することとした。α-ブロモケトンにホルムアミドまたは、ホルムアミジンを作用させ4,5-二置換イミダゾールの合成を検討したが反応は全く進行しなかった。 そこで、α-トシルメチルイソシアニド誘導体から塩基性条件下イミンを用いてイミダゾール環の合成を試みた。この方法を用いて目的の側鎖を一つ備えた5-アルキルイミダゾールの合成に成功した。さらに、この方法による4,5-二置換イミダゾールの合成を試みたが、望む側鎖を有する化合物を得ることはできなかった。 種々の検討を行った結果、α-ケトオキシムから酢酸中ホルマリンを作用させることで望む側鎖を有する4,5-二置換N-ヒドロキシイミダゾールの構築に成功した。得られた化合物を亜鉛で還元することで目的とする4,5-二置換イミダゾールへと導いた。また、二つの側鎖は後の反応に必要な官能基へと変換し、現在インドール環部を含む化合物の構築を検討している。
|