2004 Fiscal Year Annual Research Report
スプリンクラー灌漑における管理・スケジューリングのコンピュータモデル開発
Project/Area Number |
04F04745
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Research Institution | The University of Tokyo |
Host Researcher |
田中 忠次 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
IQBAL AMIN 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | スプリンクラー灌漑 / 動的模型実験 / 有限要素法 / 剪断帯 / 完全塑性モデル / 最大剪断ひずみ / 補強土 / 動的緩和法 |
Research Abstract |
様々な土壌に適用可能なスプリンクラー灌漑の管理・スケジューリングのためのコンピュータモデルの開発を行うため、既存の文献調査を行い、またコンピュータモデルを開発するための理論に関する研究を進めた。すなわち、土壌、水資源、収穫及びスプリンクラー灌漑システムの情報を収集し、理論の検討を行った。理論と情報は結果に至る流れが明確となるように収集され、位置づけられなければならない。コンピュータモデルのより深い理解を得るために、流れ図に関わる検討を深め、エキスパートシステムの開発に着手した。 灌漑用水の水源となるフィルダムの動的耐震研究も進めた。模型振動実験については、農業工学研究所所有の三次元振動台を用いて実験が行った。加振は水平方向、鉛直方向それぞれ加速度がテーパー状に増加する10Hzのsin波である。加振終了後の断面形状、すべり面(剪断帯)の位置を確定した。弾塑性有限要素解析には(1)ピーク強度を用いた完全弾塑性モデル、(2)残留強度を用いた完全弾塑性モデル、(3)剪断帯を考慮したひずみ軟化モデルを用いた。主な材料定数は材料試験でキャリブレーションされた値を用いた。入力波は模型底部中央のセンサーで実測されたものを用いた。また、観測において、側壁の影響を受けないと思われる中央付近の断面について二次元解析を行なった。解析による最大せん断ひずみの分布は実験で観測された破壊状況をかなりよく再現できた。水平加振の場合は剪断帯を考慮したモデル(3)が良い結果を出していたが、鉛直加振を付加した場合は破壊が著しく、単純な完全弾塑性モデルが良い結果を与えた。 補強された斜面に有限要素解析を適用した場合について、詳細な検討を加えた。ひずみ軟化構成モデルと動的緩和法の組み合わせによる解析手法の有効性が認められた。また埋設管についても大規模化に伴い懸念されるバックリング破壊の解析手法の開発を進めた。
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Research Products
(2 results)