2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04764
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 節 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CORNELL Alan Stanley 京都大学, 基礎物理学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 高次元時空 / 高次元ブラックホール / 小ヒッグス模型 |
Research Abstract |
本研究では素粒子の標準理論を越える現象を高次元時空理論の立場から追求してきた。本年度は以下のような研究を行った。 まず,素粒子物理に現れる高次元時空のサインを明らかにするために,昨年度に引き続き,高次元ブラックホールの重力的散乱断面積の計算を行った。これは,近い将来,完成予定のLHC等の大型加速器において,高次元ブラックホールの形成が観測されることが期待されており,それを検証することが素粒子物理学,宇宙論にとって非常に重要なテーマとなっているからである。今年度はブラックホールが回転している場合について考察を進め,回転が早い極限と十分ゆっくりしている場合について,重力波の方程式を半解析的に解く方法を開発し,現在計算を進めている。今年度中には結果を論文として発表する予定である。 もうひとつのテーマとして,オーストラリアやインドの共同研究者とともに,Bメゾン崩壊に関する現象論の研究も行った。この研究の動機は,標準理論では,フレーバー変換中性カレント(FCNC)の過程が抑制されているため,TeV領域の新しい物理に基づく現象に対して敏感な過程であるということである。この研究の成果は,既に論文として学会誌に投稿し,ひとつは掲載済み,もうひとつは受理されている。また,標準理論のヒッグス粒子の質量が小さいことを説明するひとつの可能性として考えられている小ヒッグス模型に関して,それがTeV領域の物理に与える影響に関しても,詳しく考察した。
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Research Products
(2 results)