2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04767
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高西 淳夫 早稲田大学, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SOLIS Alfaro J. 早稲田大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ヒューマノイドロボット / 人間 / ロボット 相互作用 / 自動転送スキルシステム / 隠れマルコフ・モデル / 音声信号処理 / 音楽 |
Research Abstract |
本調査の目的は、非熟練者に対して自動的にスキルを移転するため、人間形ロボットが果たすべき主要構成要素を研究することである。そのため、一般的な構造が提案された。この構造は、外部モジュール(スキルに特有な)と内部モジュール(スキルに特有でない)という2つのモジュールで構成されている。外部モジュールは人的熟練モデルおよびスキルに特有な評価で成り立っている。内部モジュールは、感覚系(視覚と聴覚)、識別作業およびスキルに特有でない評価系、さらに通信系(全層での情報共有)という4層で構成される。 今年提案した自動的にスキルを移転するモジュールのいくつかのシステムを用いて、現行バージョンの人間形フルート演奏ロボット(WF-4RおよびWF-4RII)について試験を行った。以下の提案構造技術の一部を実施し、国際的雑誌や会議の論文で詳細に説明した。 -外部モジュール: 〓人的熟練モデル:音楽の演奏モデルはマルコフ・モデル(HMM)で作り、いろいろなメロディーのHMMのデータベースを作成しました。各モデルは初心者やプロフルーティストの演奏から作成しました。 〓スキルに特有な評価:時系列的な評価や倍音構造の分析に基づく新しい音質評価機能が提案された。このシステムの試験を行うため追加実験が必要である。 -内部モジュール: 〓人の生理学に関して聴覚処理系が想起された。音の大きさを正確に測定するため、音強さ計算法が導入された。ロボットが発生した音の動的解析と人間による音の動的解析とが比較された。その結果、両者の演奏の類似性が実証された。現行バージョンの高速フーリエ変換(FFT)ツールが実験的に試験されており、改良された。 〓HMMを用いてスキル識別システムが開発された。このシステムにより、ロボットが自動的に生徒の演奏得点を検出する。実施済みの実験で86%程度の総合識別率となった。 〓第2層の両システムから得られた結果を第3層に送る通信系が、非ブロックソケットを用いたTCP/IPプロトコルに基づいて実施された。 〓ロボットの制御系が、ロボット演奏の望みの音量レベルを制御するよう改良された。実施済み実験により、人による単音の演奏をロボットが首尾よく模倣できることが実証された。
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