2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテンプレートSi基板上のGe量子ドット形成に関する実験及び理論的研究
Project/Area Number |
04F04784
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Research Institution | Keio University |
Host Researcher |
伊藤 公平 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授
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Foreign Research Fellow |
MOUTANABBIR Oussama 慶應義塾大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 量子ドット / 半導体 / 同位体 / 原子間力顕微鏡 / ラマン分光 |
Research Abstract |
原子間力顕微鏡を用いてシリコン基板表面をナノ酸化するために必要な実験条件(印加電圧・パルス間隔・プローブの種類,その他)の最適化を目的とした探索的研究を行った。AFM装置を用いた酸化条件と酸化後のイメージング技術を向上させるために、様々なカンチレバーを試し、その長短所を明らかにした。酸化に適したカンチレバーと、イメージングに適したカンチレバーが異なることを明らかにし、その組み合わせについて考察を行った。さらに、カンチレバーの違いのみならず、共振周波数による違いに関して考察を行い、その最適化を行った。ナノ酸化ドットのエッチング条件を整えるために、エッチング後に基板上に形成される「ナノくぼみ」の形状評価を行った。そののちに、ゲルマニウム量子ドットの選択的成長を実現する手法の開発を進める. Si基板上のGe量子ドット成長に関しては、基板温度を変化させた成長を系統的に行い、ラマン分光を用いてSi-Si結合とSi-Ge結合の数の変化を相対的に示すことに成功した。ここでは76Ge同位体を用いることから、Si基板からのラマン分光シグナルを排除することに成功した。よって、Geドットからの信号のみを選択的に検知している。また、絶対評価を行うことにむけたRBS装置の立ち上げにも着手している。本研究の最終目標はナノくぼみの中にGe量子ドットを選択的に成長することである。その目的にむけた予備実験を網羅したのが平成16年度の成果である。
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