2004 Fiscal Year Annual Research Report
先端的細胞・組織構築のための3次元マイクロ構造の製作に関する研究
Project/Area Number |
04F04794
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 輝夫 東京大学, 生産技術研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHRISTOPHE Provin 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 光造形 / マイクロ流体デバイス / 細胞培養 / 組織構築 / 生分解性材料 / 発泡性材料 |
Research Abstract |
マイクロ流体デバイスを用いて細胞培養を行えば、従来のディッシュやボトルを用いる方法と異なって、細胞接着面積を大きくとることができるだけでなく、能動的に培養液を潅流することによって、生体内の環境に近い条件で培養を行うことが可能である。このような利点を活かし、本研究では、主としてステレオリソグラフィ法を用いた3次元マイクロ構造の製作について重点的な検討を行った。各種光硬化性のポリマー材料について、露光時間と硬化範囲やその程度を実験的に調べ、必要な加工精度(造形精度)を得るための加工条件の絞り込みを行うと同時に、その条件を実現可能とするように加工装置のチューニングを進めている。また、たとえば数センチ□といった大面積を対象とした造形については、現状では加工速度に問題があり、特に微細な加工を行う際にはきわめて長時間を要するので、これをどのように改善するかにも検討課題の一つである。具体的には、フォトリソグラフィを用いて製作する2次元的な鋳型と発泡性のポリマーとの組み合わせることによって、物質供給については2次元的な流路構造によって行い、3次元的な培養については発泡性の材料によって形成されるポーラス構造を利用する方式が考えられる。このようにして本年度は主として細胞培養に用いることができるような3次元マイクロ構造を光造形法によって製作する際の諸課題を明らかにすると同時に、その解決方法を探ることに重点をおいて、研究を行った。
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