2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04801
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 雅彦 京都大学, 情報学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GUILLOUME Malod 京都大学, 情報学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 計算量理論 / NP完全性 / #P完全性 / universal relation |
Research Abstract |
本研究では昨年に引き続き,計算量クラス#Pおよび,回路にて特徴付けられる弱い計算量クラスに関する研究を行ない,その結果,以下のような成果が得られた 1.クラス#Pのuniversal relationに関する研究 AgrawalとBiswasは,witnessing relationの解集合のreductionの効果を調べることによって,自然なNP完全問題の間の構造的な類似性を示唆し,NP完全性の有用な判定法を与えている.本研究では昨年度に引き続き,この議論をクラス#Pまで拡張し,#P完全性の実用的な判定法を与え,自然な完全問題の間の構造的な同種性に関する議論をより詳細にした.本年度の研究においては,昨年度の結果に含まれていた誤りを修正し,さらに強い結果を得た.この結果はCIAC '06に採録が決定している. 2.計算モデルとしての制限された回路に関する研究 本研究では,制限された回路に対する自然な完全問題に関する研究を行った.基礎的かつ重要な多項式サイズの回路のクラスに対する行列の指数関数のクラスの完全性についてはほぼ証明が終わっている.さらにこの結果は,テンソル積に拡張される予定である.本研究の結果は,多項式サイズの回路によって定義されるクラスに関連して,多項式およびその係数関数に関して既に得られている結果の一般化になっている.本研究の結果は,FoCM '05において発表し,論文誌Journal of Complexityへ投稿中である.
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