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2005 Fiscal Year Annual Research Report

キラリティーを自発的に発現させる化学システムの開発及びそのメカニズムの解析

Research Project

Project/Area Number 04F04804
Research InstitutionKeio University
Host Researcher 朝倉 浩一  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授
Foreign Research Fellow PLASSON Raphael  慶應義塾大学, 理工学部, 外国人特別研究員
Keywordsホモキラル / アミノ酸 / ポリペプチド / 重合 / 非線形動力学モデル / シミュレーション / 結晶化 / 分岐
Research Abstract

本外国人特別研究員らは、アミノ酸からペプチドが生成され、またその逆反応も進行するような化学系においては、外部環境との物質の交換はなくても、エネルギーの流入により物質がリサイクルされるならば、ゆらぎが成長して自発的にホモキラルな状態が出現することを、これまでにAPED(Activation, Polymerization, Epimerization, Depolymerization)モデルを提案して理論的に証明してきた。本研究は、このAPEDモデルに基づいて、実際の化学系においてホモキラルな状態を実験的に実現させることを最終的な目標としている。その中で本年度は、特にDepolymerization、すなわちペプチドの加水分解について解析を行った。その結果、
1.ホモキラルジペプチドはヘテロキラルジペプチドよりも、加水分解および環化反応が迅速に進行する。
2.鎖状ジペプチドと環状ジペプチドとの平衡は、その水溶液のpHに大きく影響を受ける。
3.モンモリオナイトなどの粘度鉱物の添加は、ジペプチドの加水分解および環化反応を触媒する。
ということが明らかになり、この結果はAPEDモデルによるとホモキラルな状態が出現する確率が高くなることを示しており、この内容は現在投稿準備中である。
またAPEDモデルでは、遅い素過程の速度定数を全て0とみなすと、ラセミ状態の定常解からホモキラル状態の定常解へは不連続に転移するが、これらに微小な値を代入することでこの転移は臨界値における分岐となる。同様の操作を、これまでに検討を行ってきた結晶化系におけるキラル対称性の破れ転移を説明するモデルに当てはめたところ、全く同様の挙動を示すことが明らかとなり、実験において実際に観察される60〜70%程度の光学純度がモデルにより再現できた。尚、この内容は現在投稿中である。

Research Products

(1 results)

All Other

All Journal Article

  • [Journal Article] Three-dimensional Description of the Spontaneous Onset of Homochirality on the Surface of a Conglomerate Crystal Phase

    • Author(s)
      R.Plasson, D.K.Kondepudi, K.Asakura
    • Journal Title

      J.Phys.Chem.B (未定)(Submitted for Publication)(accepted)

URL: 

Published: 2007-04-01   Modified: 2016-04-21  

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