2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04813
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
積木 久明 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASHFAQ Muhammad 岡山大学, 資源生物科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 貯蔵タンパク質 / ヒートショックタンパク質 / コナガ / リサージェンス |
Research Abstract |
殺虫剤散布後に害虫個体数が激増する「リサージェンス」と呼ばれる現象が報告されている。殺虫剤による内分泌学的な変化もその一因と言われているが、その分子機構は不明である。本年度は、コナガにおいて卵発育への利用が示唆されている貯蔵タンパク質遺伝子のクローニングを試みた。Total RNAより合成されたcDNAを鋳型として、既知の塩基配列を基に設計した縮重プライマーを用いてPCRを行ったところ、2種類の貯蔵タンパク質遺伝子(MMR1およびMMR2)がクローニングされた。塩基配列決定の結果、両遺伝子の相同性は82%であり、ともにメチオニンリッチタイプの貯蔵タンパク質遺伝子であることが明らかとなった。発育に伴う遺伝子発現をノーザン解析で調べたところ、ともに4齢幼虫において高い遺伝子発現が認められた。また、4齢幼虫においては雄よりも雌において高い遺伝子発現が認められた。薬剤処理がMMR1およびMMR2の遺伝子発現に及ぼす影響を調べるために、感受性系統およびペルメトリン抵抗性系統に亜致死濃度のペルメトリンを処理したところ、系統に関わらず両遺伝子の発現レベルが高まることが明らかとなった。以上の結果は、薬剤処理による貯蔵タンパク質の増大がコナガのリサージェンスに関与している可能性を示唆している。 殺虫剤処理によってコナガの受けるストレスを分子レベルで評価するためのバイオマーカーの開発を目指して、ヒートショックタンパク質遺伝子のクローニングを試み、hsp90、hsc70、hsp19.5の単離に成功した。いずれの遺伝子も37℃の高温ストレスにより速やかに発現が誘導された。また、発育に伴う遺伝子発現をノーザン解析で調べたところ、hsp90とhsc70は蛹と成虫において高発現していることが明らかとなった。Hsp90の成虫期における発現は雄よりも雌で高かった。一方、hsp19.5は蛹期のみ発現していることが明らかとなった。今後は殺虫剤処理による遺伝子発現について解析を行う予定である。
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