2005 Fiscal Year Annual Research Report
EU拡大と「対テロ戦争」の観点から考察した地中海におけるESDP(欧州安全保障防衛政策)の将来
Project/Area Number |
04F04816
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Host Researcher |
岩間 陽子 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授
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Foreign Research Fellow |
LEVENTIS Yiorgohs 政策研究大学院大学, 政策研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ヨーロッパの安全保障・防衛政策(ESDP) / 東地中海 / キプロス / ギリシャ / トルコ / イギリス |
Research Abstract |
慎重さを要する地域である東地中海地域及びさらに領域を広げて中東地域におけるヨーロッパの安全保障・防衛政策(ESDP)の現状及び将来についての課題を取り扱った。具体的には、当該地域におけるヨーロッパの安全保障・防衛政策(ESDP)に基づく活動の目的に即したキプロス(サイプラス)という東地中海の島の活用可能性についての分析を試みた。このような試みは、必然的に安全保障の概念、キプロス共和国の独立の後ろ盾となっている三勢力であるギリシャ、トルコ、連合王国の立場と政策を分析の枠組みの中に持ち込むこととなる。このように、これら三勢力の複雑な相互関係及びこの島の活用についてのヨーロッパの安全保障・防衛政策(ESDP)の意思決定プロセスにおける相互作用が分析の中心となる。これに関連し、可能性のある様々な将来のシナリオの策定を行った。 2005年7月には、「東地中海/中東における安全保障問題及びキプロスの戦略的位置」と題したセミナーを主導した。このセミナーは、フランクフルト平和研究所(FPRI、ドイツ)、ザルツブルグ大学歴史・政治科学部(オーストリア)、国際政治経済研究所(セルビア・モンテネグロ、ベルグラード)で行った。また、広島で行われた「第55回科学及び世界的問題についてのパグウォッシュ会議-広島・長崎から60年」(7月22-27日)に参加した。さらに、2006年1月には、イタリア・アンダロ(トレント)で開かれた国際セミナー「戦争とテロ-ヨーロッパ及び中央アジアからの結果とコスト」に参加し、「キプロス1945-2005:60年の長期化した紛争」と題して講演を行った。
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Research Products
(1 results)