2006 Fiscal Year Annual Research Report
ジャスモン酸シグナル伝達経路に関するhebiba突然変異体のマップベース・クローニング
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04F04860
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
高野 誠 独立行政法人農業生物資源研究所, 光環境応答研究ユニット, ユニット長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MICHAEL Riemann 独立行政法人農業生物資源研究所, 光環境応答研究ユニット, JSPS外国人特別研究員
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Keywords | hebiba / ジャスモン酸 / 突然変異体 / マップベースクローニング / イネ |
Research Abstract |
光によってジャスモン酸合成が誘導されないhebiba突然変異体の原因遺伝子をマップベースクローニングで同定するために、hebibaとカサラスを交配し、F1のセルフによってF2集団を得た。突然変異体の選抜には、赤色光下で芽生えさせると野生型は伸長が抑えられるが突然変異体では伸長抑制が見られないと云う表現型を用いた。この表現型は、hebibaとカサラスを交配して得たF2集団でも、3:1に分離した。そこで、F2種子を赤色光下で発芽させてhebibaの表現型(幼葉鞘が長い)を示す個体を選抜し、それらからDNAを調製してSSRマーカーを用いて候補領域の絞り込みを行った。 その結果、候補領域は、第3染色体の短腕に存在するRM5488(87 cM)とRM6266(84.4 cM)との間にまで絞り込めたが、その内側のSSRマーカーでは、PCRによる増幅そのものが認められなかった。そこで、大規模な欠失による突然変異と予想して解析を進め、欠失領域が少なくとも150kbに及ぶことを明らかにした。さらにその領域に、候補遺伝子として、AOC遺伝子を同定した。これを証明するために、hebibaの親品種であるニホンマサリからAOC遺伝子をクローニングし、hebibaに導入して相補実験を実施中である。
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