2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーナノ微細加工によるプラズモニックデバイスの開発
Project/Area Number |
04F04863
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
河田 聡 独立行政法人理化学研究所, 河田ナノフォトニクス研究室, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SIMONEN Janne Petri Juhani 独立行政法人理化学研究所, 河田ナノフォトニクス研究室, 外国人特別研究員
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Keywords | プラズモニクス / 表面プラズモン / 回折格子 / フォトニック結晶 |
Research Abstract |
表面プラズモンは金属表面を伝搬する電磁波であり、その強度および局在性はナノスケールにおける光の制御を可能にし、光素子の微小化の道を拓こうとしている。現在、プラズモニクスは国際的な研究コミュニティーにおけるホットなトピックとなっている。我々の研究の目標は表面プラズモンを基礎とした新しいレーザーの実現と、有機EL素子の光取出効率の改善である。 提案するレーザー素子は表面格子を持つ銀薄膜と利得媒質である色素薄膜からなる。銀薄膜の厚さと表面形状を変えることで、表面プラズモンの特性を細かく制御することができる。特に興味があるのは、プラズモニック・バンドギャップ(プラズモンが伝搬できない周波数領域)を作ることができることである。このバンドギャップ端はレーザーを実現するための最適な条件を満たしている。 昨年度に引き続き、マックスウェルの方程式を数値的に解く方法を用いてプラズモニックナノ構造のシミュレーションを行い、最適な構造を設計した。共同研究者により本構造の実験的な検証が進められている。本研究の結果を下記の国際会議で発表した。 LPHYS'05(talk, July4-8,Kyoto), OIE'05(invited talk, Sept.26-28,Sapporo) MOC'05(poster, Oct.30-Nov.2,Tokyo). さらに、現在これらの研究結果を含んだ論文を1報投稿している。また、本フェローシップの期間が終了するまでにさらに2報の論文を投稿する予定である。
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