2004 Fiscal Year Annual Research Report
実用的局面におけるLDPC符号,ターボ符号等の誤り訂正符号の効率的実装法の研究
Project/Area Number |
04F04908
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小林 欣吾 電気通信大学, 電気通信学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KURKOSKI Brian M. 電気通信大学, 電気通信学部, 外国人特別研究員
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Keywords | BCJRアルゴリズム / ルックアップテーブル法 / ターボ復号 / ターボ等価 / 誤り訂正符号 / 符号理論 |
Research Abstract |
本研究の目的は誤り訂正符号の効果的な実用方法について明らかにすることである.特に,ターボ原理に基づいて,信頼度の低い通信路を介した伝送でも高信頼の通信システムを確立できる方式の実現をめざす.その目的実現のため本年度は以下の研究を行った. (1)ターボ原理を用いる符号間干渉通信路の等化技術であるターボ等化の実用的研究に関して,ルックアップテーブル法を利用した高速なBCJRアルゴリズムによる方式に関してその実用性をテーブル作成アルゴリズム,テーブルサイズによる特性性能について詳細に検証した.そのアルゴリズムをいくつかの誤り訂正符号の復号に適応することについてもその実現性に関して検討を加えた. (2)バースト誤り通信路は符号間干渉の結果として生じることもあり,誤り訂正符号の実用を考える上で重要かつ困難な対象である.それを克服するバースト誤り通信路に対する強力な誤り訂正符号の適用を検討た.この研究ではランダム誤り通信路では高い誤り訂正能力を持つLDPC符号を用いる場合の復号方法について検討を加えた.通信路の状態推定にBCJRアルゴリズムを適用しさらに,その推定による補助情報を利用することで,制御を加えたSum-Product復号法を実現した.この手法によってバースト誤り通信路での復号誤り率特性において大きな性能改善が得られることが分かった. (3)本研究に関する諸問題の新たな適用対象を検討するため,電子透かしやステガノグラフィーの埋め込み方式について基本的な検討を並行して行っている.
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