2004 Fiscal Year Annual Research Report
圧電トランスを用いた放電プラズマ発生器の特性解析とその応用
Project/Area Number |
04J00010
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺西 研二 千葉工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 圧電トランス / 強誘電体 / 放電プラズマ / 誘電体バリア放電 / オゾン発生器 / エキシマランプ |
Research Abstract |
強誘電体Pb(Zr・Ti)O_3製の圧電トランス(PT)が発生する高電圧により周囲の気体が電子励起、電離される現象を利用した放電プラズマ発生器の動作特性と応用について検討している。 現在、誘電体バリア放電(DBD)はオゾン発生器やプラズマディスプレイ、エキシマランプなどに利用されているが、PTを用いてDBDを発生させた例は本研究が初めてであり、その放電特性について論じた報告も見当たらない。そこで、放電電流や電力の測定と放電発光の時間空間変化を一眼レフカメラ及び高速度ICCDカメラによる観測を行い、フィラメント状のマイクロ放電の基礎パラメータを求め、PTによるDBDの特徴を明らかにした。フィラメント放電が誘電体電極の温度上昇に伴って電極全面に亘って均一なグロー状に変化する現象を見出し、検討を続けている。 PTを用いたDBDの応用例として、オゾン発生器を試作し、オゾン生成特性について検討した。本オゾン発生器はコンパクトな構造で、酸素及び空気中でオゾン濃度219〜9480ppmのオゾンを生成でき、室温で運転するDBD型オゾン発生器の中では最も高い生成効率223g/kWhでオゾンが生成できることを明らかにした。これらの成果は、2004年9月号の応用物理学会英文誌(JJAP)に掲載された。 PTを用いた真空紫外(VUV)光源であるエキシマランプの開発も行った。He/Xe混合ガス中でXe_2^*エキシマから放射される172nmのVUVを光電管により検出し、160〜200nmの波長間でVUVが放射されていることを確認した。これはXe_2^*エキシマによる172nmのVUVであると結論した。これらの結果は2004年7月に開催された10th International Symposium on the Science and Technology of Light Sources (LS10)で発表した。
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Research Products
(3 results)