2004 Fiscal Year Annual Research Report
近現代インドにおけるヒンドゥー・ナショナリズム運動とRSS(民族奉仕団)
Project/Area Number |
04J00152
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 岳志 京都大学, 人文科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | ヒンドゥー・ナショナリズム / サバルタン / インド / ラース・ビハーリー・ボース / アジア主義 / ヒンドゥー教 |
Research Abstract |
今年度の研究実績は大きく4つに分けることができる。 まず一つ目は、フィールドワークに基づく現代インドの都市下層民とヒンドゥー・ナショナリズム運動の関係についての研究である。その成果は、「サバルタンのエージェンシーとヒンドウー・ナショナリズム」『クアドランテ』第6号(東京外国語大学海外事情研究所、2004年)及び「現代インドのヒンドゥー・ナショナリズム運動-サバルタンの状況応答的エージェンシーとアイデンティティ・ポリティクス」『共同研究・多民族社会における宗教と文化』NO7.(官城学院女子大学キリスト教文化研究所、2005年)として発表した。 2つ目は、現代インドにおける各種の宗教運動の状況を追う研究で、主に首都デリーにおけるヒンドゥー教の諸潮流の動向を調査した。その成果は「現代インドにおける宗教事情」『海外の宗教事情に関する調査報告書』(文化庁、2005年)として発表した。 3つ目は、2004年5月に行われたインド下院議員選挙に関する研究である。特にヒンドゥー・ナショナリズム運動の興隆が近年著しいラージャスターン州について、ヒンドゥー・ナショナリスト政党のインド人民党(BJP)の動向を中心に研究した。その成果は「ラージャスターン州-インド人民党(BJP)の圧勝」『10億人の民主主義-2004年インド連邦下院議員選挙の分析』広瀬崇子・井上恭子編(明石書店、2005年・近刊)として発表した。 4つ目は、戦前期日本においてヒンドゥー・マハーサバーの支部を開設し、日本のナショナリストや軍部と深いかかわりを持ったラース・ビハーリー・ボースについて研究した。その成果は『中村屋のボース-インド独立運動と近代日本のアジア主義』(白水社、2005年)として発表した。
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Research Products
(5 results)