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2004 Fiscal Year Annual Research Report

保型形式の算術性

Research Project

Project/Area Number 04J00268
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

山内 淳生  名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 特別研究員-PD

Keywords保型形式 / ユニタリ群 / 算術性 / ガロア作用 / 志村多様体 / ピーターソン内積
Research Abstract

本研究では今年度、任意のCM体K上のunitary群上の任意の重さの正則保型形式について、算術性を定義し、その上に任意のσ∈Aut(C/Q)によるある種のGalois actionを具体的な式で構成することに成功した。この作用は、1990年前後に、MilneやHarrisによって研究された志村多様体上のベクトル束への共役作用と本質的に同じものである。ただし、MilneやHarrisは、抽象的な存在証明を行ったのみで、この作用の具体的な形は今まで全く分かっていなかった。本研究では、これを分かりやすい式で明確に(誰もが利用できる形に)記述し、unitary群上の保型形式の算術性について、従来よりもはるかに精密に(小さな体上で)議論することを可能にした。
この場合、保型形式は一般にはFourier-Jacobi展開を持たない。そのため、まずsymplectic群のunitary群への埋め込みε_0を考える。このとき、unitary群上の(重さkの)正則保型形式fと任意のσ∈Aut(C/Q)について、f^<(σ;T,Ψ;a__-)>なる(別のunitary群上の重さk^σの)正則保型形式が存在し、それぞれのunitary群の元αとα^^~をある種の共役の関係にあるようにとると、次のような関係式を満たすことが分かった。
(f^<(σ;T,Ψ;a__-)>|_<k^σ>α^^~|ε_0=((f|_kα)|ε_0)^σ
ここで|ε_0は、ε_0による保型形式の引き戻しを意味し、右辺のσの作用は、symplectic群上の保型形式の各Fourier係数にσを作用させるもの(既によく知られている)である。またこのGalois actionと内積との関連について具体的な予想の式を立てることができた。なお、研究代表者はこれらの内容を述べた「Construction of a Galois action on modular forms for an arbitrary unitary group」(単著、A4版52頁)という論文を現在投稿中である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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