2004 Fiscal Year Annual Research Report
アンモニアの合成と分解に関する電気化学的及び光化学的研究
Project/Area Number |
04J00856
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 毅 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 溶融塩電気化学 / アンモニア |
Research Abstract |
溶融塩中でのアンモニアの電解合成に関して、以下に示すような反応を利用した種々の水素源からの合成プロセスを提案した。 3/4CH_4+N^<3->→NH_3+3/4C+3e^- (1) 3HCl+N^<3->→NH_3+3Cl^- (2) 3/2H_2O+N^<3->→NH_3+3/2O^<2-> (3) 3/2H_2S+N^<3->→NH_3+3/2S^<2-> (4) 1/2N_2+3e^-→N^<3-> (5) 1式を用いたアンモニア合成では、アノードにメタンガス電極を、カソードに窒素ガス電極を用い、それぞれ1式、5式の反応により、メタンと窒素からアンモニアが生成することが確認された。2式を利用したアンモニア合成では、塩化水素と窒素からアンモニア及び塩素を生成させる。このプロセスでは、塩化水素をナイトライドイオンの存在する浴中に直接供給することによりアンモニアが生成する。その際に消費されたナイトライドイオンは窒素ガス電極カソードにおいて供給され、副正した塩化物イオンはグラッシーカーボンアノードにおいて塩素に酸化される。3式を用いたアンモニア合成では、アンモニアは、ナイトライドイオンを含む浴中に水蒸気を直接供給することにより、3式に従って生成される。3式において消費されたナイトライドイオンは、窒素ガスカソードにおいて5式に従って供給され、また副正した酸化物イオンはグラッシーカーボンアノードにおいて酸化され二酸化炭素として浴中から取り除かれる。4式のアンモニア生成反応を用いると、硫化水素と窒素からのアンモニア及び金属硫化物の合成が可能である。このプロセスでは、硫化水素をナイトライドイオンの存在する浴中に直接供給することによりアンモニアが生成し、その際に消費されたナイトライドイオンは窒素ガス電極カソードにおいて供給される。また副正した硫化物イオンは金属アノード上で酸化され金属硫化物を形成する。 このような種々の水素源からのアンモニア電解合成に関して、実際に電解を行った。その結果、それぞれ上記の原理どおりのアンモニア合成を確認し、またそれらの有用性を示した。
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Research Products
(5 results)