2004 Fiscal Year Annual Research Report
硬X線による大マゼラン雲内の宇宙線加速源の探査とその系統的研究
Project/Area Number |
04J01119
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中嶋 大 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | X線天文学 / 飛翔体検出器 / Astro-E2 / X線CCD / 較正試験 / 応答関数 / 電荷注入 / スーパーバブル |
Research Abstract |
私は日本の次期X線天文衛星Astro-E2に搭載されるX線CCDカメラ(XIS)の開発及び較正の中心メンバーとして、昨年度12月から継続して2004年6月までXIS Flight Modelの較正試験を行った。試験データの解析については、搭載される4台中3台の表面照射型チップの高エネルギー側のデータ解析を行った。その結果ゲイン、エネルギー分解能、検出効率を目標精度以内で決定した。また以上の結果から、較正試験の最終目標である応答関数を作成した。この関数は、打ち上げ後世界の研究者がXISの天体データ解析を行う際に使用するものである。以上の実績は、6月にグラスゴーで行われた国際会議「Astronomical Telescope」及び、6月に広島で行われた国際会議「Development and Application of Semiconductor Tracking Detectors」、さらに日本天文学会2004年秋季年会においてポスター発表した。また、XIS2号機から新しく導入された電荷注入機能の機能試験及びデータ解析を行い、打ち上げ後軌道上で電荷注入機能を用いて電荷転送非効率の測定が可能であることを示した。この機能試験は、私が2005年1月にアメリカ・マサチューセッツ工科大学に行き、当大学にあるプロトンダメージを与えたCCDチップを用い、日本であらかじめ作成した、電荷注入機能を軌道上で使うための駆動コードを使用して実験したものである。この結果を3月に行われたAstro-E2 Science Working Groupにて口頭発表した。また、私がXMM-Newton衛星を用いた観測を提案して採択されていた、大マゼラン雲内のスーパーバブルN44が2004年10月に観測され、データ解析を行った。結果を3月に京都で行われたAstro-E2研究会にてポスター発表した。
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Research Products
(2 results)