2005 Fiscal Year Annual Research Report
次世代超小型・高機能衛星のためのマイクロプラズマスラスタの研究開発
Project/Area Number |
04J01160
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鷹尾 祥典 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マイクロスラスタ / ナノサテライト / マイクロプラズマ / マイクロ波プラズマ / マイクロノズル / 電気推進 / プラズマ診断 / 推力測定 |
Research Abstract |
マイクロ波励起マイクロプラズマスラスタについて今年度は,昨年度試作したマイクロプラズマ源(内径1.5mm,長さ10mm,同軸型)のより詳細なプラズマ診断,その結果から数値的に見積もられる推進性能の評価,そして微小推力スラストスタンドを用いた推進性能測定を行った.プラズマ診断では電熱加速型スラスタにおいて重要なパラメータであるガス温度の測定を詳細に行った結果,ノズル入口直前で最高ガス温度が得られスラスタにとって望ましいプラズマ源であることが分かった.また数値解析による推進性能解析では,ノズルのスロート径を小さくすることでより良い推進性能が期待されることが分かり,その結果に基づいて微細機械加工技術を用いたマイクロノズル(スロート径0.2mm,長さ1mmのラバールノズル)を製作した.更にレーザ変位計を用いたスラストスタンドを製作した後,マイクロプラズマ源とマイクロノズルを結合したマイクロスラスタの推進性能を測定した.これら一連のモデル解析と試作・実験により,本研究で提案したマイクロ波励起電熱加速型マイクロプラズマスラスタの性能として,推力>1mN,比推力〜80s,推進効率〜5%が得られ,超小型人工衛星(<10kg)の軌道制御に適用できることが実証できた. 今後,より詳細なプラズマ計測・診断により,微小閉鎖領域のマイクロ波励起プラズマ,およびマイクロノズル流れの特徴を明らかにしていくとともに,微細加工による製作の範囲を拡げ,高効率マイクロラスタの実現をはかる.また,本実験ではArガスを使用したが推進効率向上および超小型衛星搭載の重量制限のため,固体・液体推進剤の可能性も含めて推進剤の開発も検討していく.
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Research Products
(4 results)