2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J01182
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 宗治 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ポルフィリン / ポルフィリン類縁体 / 金属複核錯体 / アニオン認識 / π共役 / 芳香族性 |
Research Abstract |
環拡張ポルフィリンは、その類縁体であるポルフィリンとは異なる電気化学的、光化学的性質を有しており、近年非常に関心を集めている機能性分子である。また環拡張ポルフィリンは環内部により大きな空孔を有しており、複〓の分子や金属イオンを取り込むことが期待できる。これまでにピロール環6個からなるヘキサフィリンについては銅錯体化を試みて、複核錯体が得られることを見いだしている。そこでピロール環が8個からなるオクタフィリンの銀錯体化を試みた。その際まずオクタフィリンの酸化が起こり2価の配位子として機能し、8の字のねじれた構造を維持したまま2個の1価の銀イオンを配位することを見いだした。またこれまで合成されている環拡張ポルフィリンは置換基がメゾ位にアリール基を有するものかベータ位にアルキル基を持つものに限られていた。そこで今回メゾ位にアルキル置換基を持つ環拡張ポルフィリンの合成を試み、電子吸引性かつ立体障害を有するトリフルオロメチル基を導入することで初めて一連のメゾアルキル置換環拡張ポルフィリンの合成に成功し、それらの構造をX線結晶構造解析によって明らかにした。
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Research Products
(2 results)