2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機ロジウム中間体の不飽和結合への付加を起点とする新規触媒的不斉合成反応の開発
Project/Area Number |
04J01183
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
徳永 礼仁 京都大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 触媒的不斉合成反応 / ロジウム / 不斉共役付加反応 / アリール亜鉛試薬 / アリールホウ素試薬 |
Research Abstract |
ロジウム-binap錯体触媒を用いたクロロトリメチルシラン存在下におけるアリール亜鉛試薬の3-アリールプロペナールへの高エナンチオ選択的1,4-付加反応を見出した.この反応は,98%ee以上という非常に高いエナンチオ選択性にて進行する.また本反応により,種々の薬理活性化合物の構造中に見られる2つの異なるアリール基によって構成された不斉炭素中心を構築することができる.[Tetrahedron : Asymmetry,2006,17,607.] ロジウム-キラルジエン錯体触媒による有機ボロン酸のキノンモノケタール類への不斉1,4-付加反応の開発に成功した.光学活性ジエン配位子として(R, R)-Ph-bod*を用いることにより,高収率かつ高エナンチオ選択性を実現することができた.この反応で得られる生成物は,従来その合成法が困難とされているカルボニル基のα位がアリール基によって置換された3級不斉炭素中心をもつ化合物へと変換することができた.[Adv.Synth.Catal. 2007,349,513.]
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Research Products
(2 results)