2005 Fiscal Year Annual Research Report
動原体に普遍的なタンパク質Mis12の均等染色体分配における必須機能の解明
Project/Area Number |
04J01291
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清光 智美 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 動原体 / hMis12複合体 / スピンドル / cell cortex / RNAi |
Research Abstract |
質量分析により同定されたhMis12複合体の細胞内局在を調べた。hMis12,c20orf172,DC8,PMF1は細胞周期を通じてほぼ同様の挙動を示し、HEC1はM期特異的にhMis12と挙動をともにした。M期中期細胞においてhMis12はHEC1よりもやや内側に局在したことから、hMis12はc20orf172,DC8,PMF1と共に内部動原体プレートを形成することが示唆された。 次にRNAi法によりhMis12,c20orf172,DC8,PMF1,HEC1を欠失させて各々の表現型を解析した。hMis12,c20orf172,DC8,PMF1のどれかを欠失させるとその他のタンパク質量も減少し、どれも似たM期欠損表現型を示した。これら4つのタンパク質がよりコアな複合体を形成して、共通の働きをしていることが示唆された。またRNAi後、染色体とスピンドルを生細胞で観察すると、スピンドルが安定な位置を保てず回転していた。この回転運動はhMis12複合体に含まれないCENP-A RNAiではほとんど観察されなかったので、hMis12複合体の欠損により特異的に起こることが示唆された。hMis12 RNAi後、アクチン重合阻害剤cytochalasinD、低濃度の微小管重合阻害剤ノコダゾールを添加すると、スピンドルの回転運動は抑制された。スピンドルの回転運動はcell cortexを構成するアクチンと、aster微小管に依存することが示唆された。またGFP-hMis12のM期局在を生細胞で観察すると、動原体のみならずcell cortexにもわずかながら観察された。hMis12複合体は、動原体と動原体微小管のプラス端との結合を安定化するのみならず、cell cortexとaster微小管のプラス端との結合も安定化していることが示唆された。
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