2005 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物において2時間周期の分子時計が果たす機能の解析
Project/Area Number |
04J01308
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉浦 茂樹 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Hes1 / 分子時計 / マイクロアレイ / 培養細胞 |
Research Abstract |
本研究では、bHLH型転写因子Hes1が形成する、2時間周期の生物時計が果たす機能を解析する事を目的として、以下の3つのテーマについて研究を行っている。まず、この時計が機能している時期と部位を、Hes1タンパクの可視化によって明らかにする。また、この時計が制御している下流の因子を同定し、その因子が果たす役割を解析する。そして、この時計の制御に影響を与えていると思われる他のシグナル伝達経路とこの時計との関係を明らかにする。 今年度の研究は、前年度のマイクロアレイ法を用いた解析の結果得られた新規のオシレーション分子の解析を中心に行った。 まず、マイクロアレイ法によって同定された新規のオシレーション分子が本当にオシレーションしているかどうかを、Real Time PCR法やNorthern Blotting法、Western Blotting法を用いて確かめた。また、それら新規のオシレーション分子に制御されている別の因子についても同様にして調べたところ、それらの因子の中にもオシレーションするものがあることがわかった。 また、これら新規のオシレーション分子のオシレーションと、Hes1のオシレーションとの関係を、Hes1や他の因子の過剰発現や、Hes1 nullマウスから取ったMEF(mouse embryonic fibroblast)を用いて、Real Time PCR法やWestern Blotting法などによって調べたところ、幾つかの因子によって、Hes1のオシレーションが変化することがわかった。 現在、これらの因子がどのようにしてHes1のオシレーションに影響を与えているかについて、より詳しい解析を進めているところである。
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