2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNA複製に伴うヌクレオソーム構築反応の試験管内再構成
Project/Area Number |
04J01310
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久保 知大 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | クロマチン / クロマチンアセンブリー因子 / クロマチン中間体 / コアヒストン |
Research Abstract |
DNA複製に伴うクロマチンアセンブリー反応の反応機構を解明するために、in vitro反応系を構築した。この系により、新規クロマチンアセンブリー因子を同定することを目的とし、精製作業を行ったが活性を失いやすく難航している。また、この系を用いて、DNA複製依存的なアセンブリー因子であるCAF-1(chromatin assembly factor-1)との相乗的なアセンブリー活性を示すことが知られているASF1(anti-silencing function-1)の作用機構を解明することを試みた。この系では、複製されたすべてのDNA上にCAF-1とコアヒストンH3.H4が配置されたクロマチン中間体を形成させることができる。このとき、CAF-1の活性をsub-optimalな状態にするとクロマチン中間体の形成効率が下げ、このような条件下でASF1の作用を検出しようという試みである。hASF1a、 hASF1bの組み換えタンパクをバキュロウイルス発現系により昆虫細胞より精製した。これらのタンパクは、通常のアセンブリー反応条件下ではCAF-1のアセンブリー活性をむしろ阻害することを見いだした。ASF1はヒストンとの複合体のときにのみアセンブリー活性を有すると考察されるため、ASF1とヒストンを試験管内で混和し、ゲル濾過カラムにかけて複合体を精製した。17年度はこの複合体で上記の研究を進める予定である。
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