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2004 Fiscal Year Annual Research Report

ケテニルラジカルの分子内求核捕捉による複素環構築法の開発

Research Project

Project/Area Number 04J01386
Research InstitutionOsaka Prefecture University
Research Fellow 戸治野 真美  大阪府立大学, 総合科学部, 特別研究員(DC2)
Keywordsα,β-不飽和ラジカル / α-ケテニルラジカル / 一酸化炭素 / アミン / 分子内求核攻撃 / 1,4水素移動 / ラクタム
Research Abstract

複素環化学の発展に伴い、機能発現が期待される化合物の合成を指向した新しい複素環構築法の開発が求められている。本研究では、含窒素複素環化合物であるラクタム環骨格の新規な構築法に着目した。特に、ラジカル種を用いる一酸化炭素の導入法の潜在性を活用し、中間体として生成するα,β-不飽和型のアシルラジカル種の効率的な分子内求核型捕捉に基づく新規なラクタム環化合物の合成手法を開発することを目的とした。ラジカル反応でありながら強い極性相互作用の支配を受ける反応例を考察し、ラジカル種の求核付加による捕捉を駆動力とする新しい環化反応を着想した。
本研究では、まずアミノ基による分子内求核攻撃による新しいラクタム環構築法について検討した。ケテンはアミンによる求核付加を受けることは良く知られているが、対応するケテニルラジカルにおいても同様な求核付加反応が生起することを期待した。すなわち、α,β-不飽和アシルラジカルがα-ケテニルラジカル構造をとることを活用することにした。実際に、末端にアミノ基を有するアセチレンを用い、一酸化炭素と反応させると、α-メチレンラクタムとα-スタニルメチレンラクタムの2種類の生成物が得られた。このことは、反応系中で、α-ケテニルラジカルを発生させ、続く、アミノ基のケテン炭素への分子内求核付加が起こっていることが示唆される。また、α-メチレンラクタムの生成は、環化した後、生成した1-ヒドロキシアリルラジカルから1,4水素移動が起こり、続いて、トリブチルスズラジカルがβ-脱離して得られると考えられる。
本反応の適用範囲を検討したが、5員環から8員環までのラクタム環が効率良く反応が進行した。

Research Products

(1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Intramolecular Nucleophilic Carbonyl Trapping of α-Ketenyl Radicals by an Amino Group2004

    • Author(s)
      Mami Tojino
    • Journal Title

      Chemical Communications 21

      Pages: 2482-2483

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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