2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J01482
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
藤川 大輔 宮崎大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | レゾルシノール樹脂 / 鋳型合成 / ナノ構造体 / 炭素前駆体 / ナノシート / ゾル-ゲル法 / ポリマー微粒子 / ナノ高分子 |
Research Abstract |
本研究のテーマである燃料電池の電解質・電極への応用を目指してフェノルール(Ph)/アルデヒド系高分子ナノチューブのスルホン化および炭素前駆体としての利用を試みたが、骨格構造の熱的化学的安定性に難点があるために、この構造体の諸応用は難しいことが分かった。そこで、本年度では、安定性に優れたナノ高分子の合成を目的として、界面活性剤を鋳型としたレゾルシノール(Res)/ホルムアルデヒド(FA)系共重合反応を新たに検討した。 Res、FA、NaOH、アルキルトリメチルアンモニウムプロミド(CnTAB)(n=16,18)とH_2Oを所定のモル比で混合し、50〜90℃で所定時間反応させた後、所定量のパラホルムアルデヒド(PFA)と共にテフロン製容器に入れ、150℃で水熱処理した。得られた固相を洗浄、吸引ろ過で濾別した後、乾燥し、試料を得た。 Ph系PNTがプレポリマーをミセル溶液に添加し反応させることにより得られるのに対して、本系では、界面活性剤共存下でモノマーの共重合反応を進行させることにより高分子構造体を合成した。C_<16>TAB系で得られた赤褐色粉末は、SEM像より、直径1〜2μmのワイヤーが束状に集合してできたヒモ状粒子で、ラメラ状構造を単位とするナノ高分子であることが分かった。また、NaOHの添加量を減らすと、直径約500nmの球状粒子が得られることを見出した。さらに、これらの高分子をN_2中600℃で焼成すると、前駆体構造を反映したカーボン粒子が得られることが分かった。
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