2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J01482
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
藤川 大輔 宮崎大学, 工学部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | レゾルシノール樹脂 / 鋳型合成 / ゾルーゲル法 / ナノ高分子 / ナノワイヤー / ナノチューブ / ベシクル / ナノカーボン |
Research Abstract |
本研究のテーマである燃料電池のナノ構造を持つ電解質・電極への応用を目指すべく、界面活性剤と数種の添加剤の存在下、シリコンアルコキドのゾル-ゲル反応類似のレゾルシノール(R)とホルムアルデヒド(F)の共重合反応を行い、RF樹脂のナノ構造化と得られる試料のカーボンへの変換について検討した。 R、F、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、NaOH、メシチレン(TMB)、tert-ブタノール(t-BuOH)とH_2Oを2:4:1:x:y:z:360(x=0.25-1,y=0-1,z=0-4)のモル比で混合した溶液を50-90℃で所定時間反応させた。得られた生成物を酸で処理した後、窒素雰囲気下で焼成することによりカーボンに変換した。生成物は、SEM, XRD, IR, AFM, TG-DTA等で評価した。 ナノスフィアを与えるNaOH量x=0.25系(y=0,z=0)にTMBを添加すると、80-300nmのワイヤー状粒子が生成することが分かった。この仕込み溶液にt-BuOHを添加した系では、t-BuOH量の増加と共に、生成するワイヤー状粒子の直径が増大し、縦横比が減少する傾向が認められた。さらに、t-BuOH添加量z=3.0系では、ワイヤー内部が空洞化したチューブ状粒子が、z=4では、直径100nm-4μmの球状粒子がそれぞれ観察された。これは、t-BuOH量が増加するにつれて、ナノワイヤー前駆体である多重円筒型のベシクルが安定な球状構造へと相変化し、これを鋳型としてRF重合が進行するためと考えられる。さらに、得られた生成物を塩酸で処理し、N_2中1000℃で焼成すると、前駆体構造を保持したベシクル状カーボンに変換できることが分かった。
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Research Products
(7 results)