2004 Fiscal Year Annual Research Report
高度モバイルマルチメディアアプリケーション実現のためのシステム構築に関する研究
Project/Area Number |
04J01677
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 健志 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | R-MIP / Forwarding Router / Mobile IP / Handover / QoS / Routing / mobility / real-time |
Research Abstract |
モバイルIPv6における主要な問題点の一つに,サービス中断時間を生じるハンドオーバ遅延が存在する.これまで様々な方式が提案され,その遅延時間は削減されるようになったが,それらの方式は,代価として冗長経路問題を生じ,結果としてパケット到着順序逆転,ネットワーク帯域過剰消費などの問題を抱える.我々は,本問題へ対処するため,転送ルータを用いたプロアクティブハンドオーバ手法を提案している.提案方式は転送ルータ発見手法とプロアクティブハンドオーバ手法から構成され,ハンドオーバの際に転送ルータを検出・利用することにより,冗長経路を回避する.シミュレーション実験より,提案方式は冗長経路を削減可能であり,結果として,パケット到着順序逆転,ネットワーク帯域過剰消費問題を回避可能なことが示された.提案方式は従来ネットワークと協調動作可能であるため,段階的な展開が可能であり,ネットワークの境界付近に設置することにより,多数のモバイル端末のQoS向上が可能である.また,ネットワークのインテリジェンスのみによって実現されるため,モバイル端末に特別な機能を要求しない. 尚,本研究実績は,昨年度までのTampere University of Technologyにおける研究成果を発展させ,R-MIP(Routing-Aware Handover Scheme for Mobile IP)として,纏め上げられたものである.今後は,ネットワークインテリジェンスではなく,モバイル端末自身に機能を持たせることにより実現されるR-MIPを検討する必要がある.
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Research Products
(4 results)