2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J01824
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
永島 志織 九州歯科大学, 歯学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 口腔細菌叢 / 口臭症 / リアルタイムPCR法 / 歯周病 |
Research Abstract |
本研究では、口臭評価と口腔内細菌叢との関連性について、まだ明らかにされていない点に注目し、口腔内細菌叢の解析を行うことにより、口臭症の病因を解明することを目的としている。 まず、口臭患者の口腔内試料から口腔細菌由来のDNAを採取する系を作成し、次に一般PCR法により代表的歯周病細菌であるPorphyromonas gingivalis, Actinobacillus actinomycetemcomitans, Fusobacterium nucleatum, Tannerella forsythia, Prevotella intermedia, Treponema denticolaを検出し、さらにリアルタイムPCR法による解析を行っている。特に、まだ定量検出系が開発されていない黒色色素産生口腔Prevotella属に注目し、特異的領域を決定するためにSubtractive hybridization法を応用したリアルタイムPCR法による定量検出系を開発した。 また、最近、栄研化学よりPCR法に代わる簡易、迅速、精確、安価な遺伝子増幅法としてLoop-mediated Isothermal Amplification(LAMP)法が開発され、これを口腔領域に応用し、前述の歯周病細菌の中で特にPorphyromonas gingivalis, Tannerella forsythia, Treponema denticolaについて、迅速検出法を開発した。遺伝子学的検査法は、特殊な装置および試薬を必要とする欠点があるが、LAMP法による簡易、迅速、精確、安価な歯周病細菌の検出は、チェアサイドにおける遺伝子検査を可能にするものであり、歯周病のリスク評価、診断、治療効果の判定といった局面において非常に役立つものであると考えている。 今後これらの技術をさらに応用し、口腔内細菌叢の解析をすすめ、口臭症の病態との関連を明らかにしていく予定である。
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Research Products
(2 results)