2005 Fiscal Year Annual Research Report
強誘電性液晶と高分子複合体のフォトリフラクティブ特性の研究
Project/Area Number |
04J02795
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Research Fellow |
中澤 幸仁 東京理科大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | フォトリフラクティブ効果 / 強誘電性液晶 / 高分子安定化 / 動的ホログラム / 2光波結合 |
Research Abstract |
高分子と強誘電性液晶との複合体のフォトリフラクティブ効果の検討を行っている.フォトリフラクティブ効果とは,光を吸収することによって屈折率が可逆的に変化する現象である.光吸収で屈折率が変化する現象には様々なものがあるが,光吸収による電荷分離状態の形成と電気光学効果の発生というメカニズムを経て屈折率が変化するものを特にフォトリフラクティブ効果と呼ぶ.フォトリフラクティブ効果は,二次元光信号(画像信号)の制御や演算に直接応用できるため,優れた材料の出現が待たれている.フォトリフラクティブ物質中でレーザー光を干渉させれば,屈折率の値が周期的に変化した格子縞(屈折率格子)が形成される.フォトリフラクティブ効果を示す物質は,光導電性化合物,電子捕捉剤,電気光学応答性化合物(電圧によって屈折率が変化する)の3成分で構成される.このような物質中でレーザー光を干渉させると,先ず干渉縞の明るい部分で光導電性化合物が光を吸収して正負の電荷が発生する.負電荷は電子捕捉剤に捕捉されて動けないが,正電荷(ホール)は,熱的に全体に拡散する.すると,明るい部分はマイナスに,暗い部分はプラスに帯電する.その結果,干渉縞の明るい部分と暗い部分との間に,電界(内部電界)が発生する.この電界によって電気光学効果が誘起され,屈折率が変化する.本研究では,強誘電性液晶に光導電性モノマーを分散し光重合した高分子安定化材料についての検討を行った.
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Research Products
(1 results)