2006 Fiscal Year Annual Research Report
強誘電性液晶と高分子複合体のフォトリフラクティブ特性の研究
Project/Area Number |
04J02795
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Research Fellow |
中澤 幸仁 東京理科大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | フォトリフラクティブ効果 / 強誘電性液晶 / 光導電性 / 高分子安定化 |
Research Abstract |
平成18年度では,光導電性モノマー,液晶性モノマーによって高分子安定化した強誘電性液晶のフォトリフラクティブ特性及び他の物理特性についての検討を行った.強誘電性液晶を用いたフォトリフラクティブ材料は,非常に高速に応答する利点があるが,液晶配向欠陥に起因する光散乱によりフォトリフラクティブ効果が大きく阻害される欠点がある.強誘電性液晶を高分子安定化することにより,液晶配向欠陥が少なく外部刺激に耐性を有する材料が得られた.配向させた強誘電性液晶/モノマー混合材料に光を照射することにより,形成された高分子は液晶配向膜のラビング方向に凝集することを確認した.更に,電気光学ヒステリシス特性は光照射前では双安定性を示すが,高分子安定化し強誘電性液晶中に高分子を導入することにより単安定性となることを見出した. 液晶性モノマーで高分子安定化した強誘電性液晶材料において,フォトリフラクティブ効果が発現することを見出した.液晶性高分子の導入によりフォトリフラクティブ効果の応答時間に大きく影響することが分かった. 光導電性モノマーによって高分子安定化した強誘電性液晶についての検討を行った.高分子安定化することにより,液晶フィルム厚の増加に伴うフォトリフラクティブ効果の著しい減少を緩和できることを見出した.また,厚いフィルム中では印加電界の極性がフォトリフラクティブ効果の発現に大きな影響を及ぼすことを見出した.
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Research Products
(1 results)