2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロコンバスタ内の振動燃焼を利用した超小型圧電素子発電デバイスの開発
Project/Area Number |
04J02973
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横森 剛 東北大学, 流体科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | MEMS / 燃焼 / 圧電素子 / 振動 / 微小領域 / 予混合 / 高速度撮影 / バイモルフ |
Research Abstract |
MEMSにおけるエネルギー供給源(Power MEMS)として、微小領域で発生する振動燃焼を利用した圧電素子発電デバイスの開発を目的として研究を行った。本システムで使用を検討している微小領域での振動燃焼は近年発見された新規かつ特異な現象であり、その振動が発現する条件等、不明確な部分が多い。そこで、研究初年度となる本年度においては、燃焼振動の特性把握に重きを置き、振動の発現条件等の定量化を行った。 方法としては、まず石英微細管を外部加熱し、その内部に燃焼用予混合気を流すことで、微小領域での燃焼挙動について検討した。その結果、燃焼反応帯(火炎帯)が微細管上流側の温度勾配を持つ領域に形成され、その火炎帯位置と混合気流速の関係はS字を描くような特異な挙動を示すことが分かった。この関係は、混合気濃度を変化させても定性的に変わらないこともわかった。さらに、一部の条件で振動燃焼が発生し、その振動は反応帯がS字上での上流側極大点もしくは下流側極小点付近に位置する際に特に多くみられた。この振動燃焼について高速度撮影等の測定を行ったところ、混合気が着火・消炎を断続的に繰り返している様子が観察された。以上の結果から、振動燃焼を発生させる条件が明らかとなった。 また、次の段階として、その振動を圧電素子に効率良く反映させるための装置の構造、形状等について模索・検討している。具体的には、この振動現象に有用であると考えられるバイモルフ型の圧電素子について設計・製作、またその取り付け位置について検討を行っている。
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Research Products
(1 results)