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2005 Fiscal Year Annual Research Report

ドイツにおけるローカル市民イニシアチブの現代的展開-反対運動から地域自治へ-

Research Project

Project/Area Number 04J03065
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

青木 聡子  東北大学, 大学院文学研究科, 特別研究員(DC2)

Keywords環境運動 / 原子力施設反対運動 / 運動観 / 特殊ドイツ性 / ビュルガーイニシアティヴ / 環境志向型社会
Research Abstract

昨年度に引き続き、ドイツにおける環境運動、とりわけ原子力施設反対運動の展開過程の研究を進めた。研究活動の具体的な内容は次に示すとおりである。
まず、昨年度にニーダーザクセン州ヴェントラント・ゴアレーベンでおこなった聞き取り調査の記録を分析し、当該地域で展開されている原子力施設反対運動の参加者がもつ運動観および運動の参加動機に関して、第31回環境社会学会セミナーで報告した。次にこれを論文にし、『東北社会学研究』に投稿した(現在査読中)。これらのなかで指摘したのは、当該反対運動の参加者に共有されている特殊ドイツ的な運動観の存在である。第二次世界大戦の経験者に共通するのが、「もう二度と故郷を失いたくない」という感情と「権力に盲目的に従ってはいけない」という強い反省の念であり、学生運動世代にみられるのが、行動を起こした証を後の世代に残したいという思いであることを明らかにした。
同時に、バイエルン州オーバープファルツ・ヴァッカースドルフにおける原子力施設反対運動の事例をもちいて、運動開始当初は連邦政府の公正さを信じていた反対派住民が敷地占拠を経て連邦政府と対峙するに至った運動観の変化の過程を検証した。さらに、これらの成果に加えて、原子力施設反対運動終結後の地域におけるビュルガーイニシアティヴによる市民活動や環境運動の動向の分析をおこない、現時点までの研究活動の総括として博士論文『ドイツにおける原子力施設反対運動の展開過程-環境志向型社会へのイニシアティヴ』を執筆した。
最後に、博士論文における考察に関してインフォーマントにインタビューをおこない追加資料を収集するために、3月にゴアレーベン、ヴァッカースドルフ、ヴィール(バーデン・ビュルテンベルク州)の3地点を中心にフィールドワークをおこなった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] ローカル抗議運動における運動フレームと集合的アイデンティティの変容過程--ドイツ・ヴァッカースドルフ再処理施設建設反対運動の事例から2005

    • Author(s)
      青木 聡子
    • Journal Title

      環境社会学研究 第11号

      Pages: 174-187

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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