2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J03106
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
岡安 雄一 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 電子線 / ラムダハイパー核 |
Research Abstract |
2005年6月より、米国Thomas Jefferson National Accelerator Facility(Jlab)にて開始される、(e,e'K+)反応を用いたラムダハイパー核分光実験に向けた、検出器の最終性能確認、解析プログラムの開発・検証を行った。(e,e'K+)反応によるハイパー核分光は、近年その利用が技術・質の両面で実現可能が示された開拓的研究分野であり、且つクォークハドロン物理にとって基本的重要性を持っている。本実験の目的は、1:Jlab Hall C既設のスペクトロメータに代わり、我々が新たに開発した高分解能・大立体核我々が新たに開発した高分解能・大立体角K+中間子スペクトロメータを導入、2:既設の散乱電子スペクトロメータを、粒子分散面に対して垂直上方に傾ける「Tilt法」を採用し、バックグラウンド因子となる制動放射起因電子を劇減させることにより、中重質量領域に至るまでのΛハイパー核の質量スペクトルを、世界最高水準の分解能・統計で測定することである。申請者は「Tilt法」の具体的なパラメータ、すなわち磁石の傾き角度、分散平面に対する磁石のオフセットの最適化を行った。また最適化されたtiltパラメータ条件において、散乱電子スペクトロメータの検出面に於ける粒子の到達レートが、同位置に配置される位置検出器の検出限界を超えない結果を確認した。更に、様々な原子核について、核内に束縛されるΛ粒子の単一粒子状態を精度良く決定し、原子核内部におけるΛ粒子の振舞い、Λ粒子核子間相互作用を究明することを目的としている。 申請者は「Tilt法」の具体的なパラメータ、すなわち磁石の傾き角度、分散平面に対する磁石のオフセットの最適化を行った。また最適化されたtiltパラメータ条件において、散乱電子スペクトロメータの検出面に於ける粒子の到達レートが、同位置に配置される位置検出器の検出限界を超えない結果を確認した。 また、実験遂行に必要なあらゆる検出器及び回路の性能検査、データ解析プログラムの開発及び試験等の最終検査を行った。
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