2005 Fiscal Year Annual Research Report
アブラナ科自家不和合性における自己認識分子の認識特異性決定部位の特定
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04J03310
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
佐藤 豊 東北大学, 大学院農学研究科, 特別研究員(PD)
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| Keywords | 自家不和合性 / 細胞間情報伝達 / アブラナ科植物 |
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| Research Abstract |
アブラナ科植物の自家不和合性において、class I Sハプロタイプでは非常に相同性が高いBrassica oleraceaとBrassica rapaの種間ペア5組と、BrassicaとRaphanusの属間ペアが同じ認識特異性を持っていることを示した。これまで報告されていたB.rapaのclass II Sハプロタイプは7個であったが、シークエンス解析から実際は4個であることを示した。class II SハプロタイプはB.oleraceaのS-2(BoS-2)とB.rapa S-44(BrS-44),BoS-5とBrS-40,BoS-15とBrS-60の3組が相同性の高いSP11とSRKを持つため種間ペアであるとした。これら種間ペアの認識特異性を種間雑種BoS-2/BrS-52,BoS-5/BrS-52,BoS-15/BrS-52を作成し、それぞれの種間雑種にclass II Sハプロタイプの花粉を交配して解析したところ、BoS-2とBrS-44は異なる認識特異性を、BoS-5とBrS-40は少し異なる認識特異性を持っていることが示された。BoS-15/BrS-52の柱頭では、BrS-60の花粉は完全な不和合性を示したが、BoS-15の花粉は弱い不和合性を示した。しかし、BrS-60/BoS-18の柱頭ではBrS-60とBoS-15の花粉はどちらも完全な不和合性を示したことから、BoS-15の花粉リガンドSP11と柱頭レセプターSRKの相互作用が弱い可能性が考えられた。これらの解析よりclass I Sハプロタイプと異なり、class II Sハプロタイプでは種分化後も新しい認識特異性を獲得したことが示唆された。また、class IIでもSP11のregion Vが認識特異性決定に重要である可能性が考えられた。
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