2005 Fiscal Year Annual Research Report
原核細胞で初めて見出されたアンチザイム様蛋白質分解促進因子の構造と作用機構の解明
Project/Area Number |
04J03317
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 良弘 東北大学, 大学院農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | polyamine / antizyme / ribosomal protein / 26S proteasome / ATP-dependent protease |
Research Abstract |
1.LDCと高い相同性を有するマウスODCで調節因子アンチザイムとの結合に重要な塩基性部位を変異させたLDCはP22と結合せず、P22存在下で分解されなかった。また、活性を有するに量体を形成できなくなった変異体は約2倍以上分解が促進されたことから、P22はLDCの単量体と結合し、その後プロテアーゼによって分解されることが示された。さらに、LDCのC末端アミノ酸残基を欠損した変異酵素を作製したところ、C末端アミノ酸を6残基欠失させると分解はほとんどおこらなかった。現在、分解に必須なアミノ酸残基をさらに詳しく解析した結果、C末端側の特定のアミノ酸残基ではなくアミノ酸鎖長が重要であることが示唆された 2.本申請者は、LDCをリガンドとしたアフィニティーカラムを用いて、P22以外にLDCに特異的に結合する25kDaのタンパク質を検出した。25-kDaタンパク質をLDCアフィニティーカラム及び陰イオン交換カラムを用いて精製し、N末端アミノ酸配列を解析した結果、25kDaのバンドは2つの蛋白質(25k-1および25k-2)であることが明らかとなった。そこで、2つの蛋白質を分離する目的で二次元電気泳動を行った結果、2つの蛋白質は分子量及び等電点が非常に類似した蛋白質であることが明らかとなった。二次元電気泳動によりタンパク質を分離しN末端アミノ酸残基を解析した結果、両タンパク質ともにリボソームタンパク質と相同性を有することが示唆された。現在、25k-1および25k-2のN末端アミノ酸配列の情報をもとにプローブを作成し、25k-1および25k-2の遺伝子のクローニングを行っている。 3.LDC分解に関与するプロテアーゼの特性を解明するために、同定した分解促進因子の存在下で^<35>Sで標識したLDCを分解する活性を指標としたLDC分解系を構築した。基質には二量体を形成できない変異LDCを使用することで従来の方法よりもより短時間でプロテアーゼ活性を検出することができた。現在、構築した系を用いてさらに精製を進めている。
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Research Products
(2 results)