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2004 Fiscal Year Annual Research Report

閉鎖花の収斂進化に関する進化遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 04J03492
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

森長 真一  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords閉鎖花 / 収斂進化 / 進化遺伝学 / 適応進化 / 進化的制約 / 進化生態学 / 表現型進化 / 遺伝子進化
Research Abstract

閉鎖花とは、開花することなく蕾の状態で自家受精し結実する花のことである。この花は複数回独立に進化したにもかかわらず、花弁の退化・花粉数の減少という共通の表現型を示し、収斂進化の好例である。本研究では、閉鎖花形成遺伝子の単離とその種間比較により、閉鎖花における収斂進化の分子機構を明らかにすることを目的とする。そのための材料には、シロイヌナズナに近縁で開放花と閉鎖花の両方をつけるコカイタネツケバナを用いた。
まず、閉鎖花の誘導条件を明らかにするために、春化処理・生育温度・日照時間などを様々に変化させた環境条件での生育をおこなった。その結果、春化処理が長いほど、生育温度が低いほど、日照時間が短いほど、より多くの閉鎖花をつけることが分かった。また、もっとも閉鎖花誘導に影響したのは、春化処理の長さであった。
次に、閉鎖花形成遺伝子の単離のために、網羅的遺伝子発現解析法であるマイクロアレイ実験をおこなった。はじめに、春化処理0日と春化処理28日で生育させて得られた開放花と閉鎖花から、RNAを抽出した。その後、マイクロアレイ実験により開放花と閉鎖花での発現遺伝子の比較をおこなった。その結果、発現量に2倍以上の差のある遺伝子が150遺伝子ほど存在することがわかった。また、その中には閉鎖花形成遺伝子として機能していると考えられる転写調節因子が15遺伝子含まれていた。
今後はこれらを候補遺伝子として、シロイヌナズナへの形質転換実験により閉鎖花形成遺伝子の絞り込みをおこなう。その後、他の閉鎖花植物での閉鎖花形成遺伝子の単離・比較をおこない、閉鎖花における収斂進化の分子機構を明らかにする。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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