2005 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルリアリティシステムを活用した都市内地下道路の走行安全性に関する研究
Project/Area Number |
04J04447
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 輝満 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 都市内地下道路 / 走行安全性分析 / ドライビングシミュレータ / 覚醒水準低下 / 情報提供システム |
Research Abstract |
前年度に開発・性能検証を行った,従来にはないコンセプトの小型可動式ドライビングシミュレータMOVIC-T4を活用して,今年度は都市内地下道路の走行安全性分析を行った.MOVIC-T4による室内走行実験と安全性分析は2つの視点から行った.1つは、平常走行時の安全性を,ドライバーの覚醒水準低下という視点から分析を行い(信頼性の高い新たなシミュレータで再度検証),もう1つは、インシデント発生時(事故車両の発生時)の安全性を分析した.被験者は比較的危険性の高いドライバー属性である,学生(若年)ドライバー及び高齢者ドライバーである. まず1つ目の分析であるが,トンネルの圧迫感,高密度交通流,厳しい線形・縦断勾配変化などの要因により,普段より緊張した走行状態が予想される都市内地下道路ではあるが,ある程度の長時間走行が続くと,トンネル内の単調な視覚刺激により覚醒水準低下が生じ得る可能性がある.この仮説をMOVIC-T4よる走行実験から検証したところ,約5〜10分の走行で,ドライバーの覚醒水準が低下しうることを示した.一方で,特に高齢ドライバーにとっては都市内地下道路の心理的な圧迫感が勝り,覚醒水準低下が起きない可能性も示唆されたが,逆にストレスという意味では改善すべき結果である. 2つ目のインシデント発生時の安全性であるが,区間途中で単独事故車両が発生した場合の後続車の追突危険性及び,簡易な情報提供システムの効果について分析を行った.結果としては,反応遅れ時間の大きな高齢者ほど衝突可能性が高いが,簡易な情報提供システム(前方事故車両情報)により,大幅な追突回避が可能となることを示した.しかし一方で、情報提供により追突危険性は低下するが,過剰な急減速を起こす可能性もあり,その急減速が新たな事故を引き起こすこともあり得ることが分かった.
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Research Products
(2 results)