2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブロック共重合体及び星型高分子の自己組織化を利用した新規導電性ナノ物質の創製
Project/Area Number |
04J04541
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
東原 知哉 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ポリ(フェニルビニルスルホキシド) / ポリアセチレン / 官能基化ポリマー / イオン結合 / ブロック共重合体 / 接触角測定 / ナノ構造 / 星型ポリマー |
Research Abstract |
鎖末端に1個のジメチルアミノ(Me_2N)基を有するポリ(フェニルビニルスルホキシド)(PPVS)と、鎖末端や鎖中にカルボキシル(COOH)基を有するポリスチレンや核にCOOH基を導入した3本腕星型ポリマーを反応させることで、イオン結合を介したABジブロック共重合体、3本腕A_2B型、および4本腕A_3B型非対称星型ポリマーの合成に始めて成功した。収率はPPVS末端のアミンの種類に大きく依存し、脂肪族アミンの場合、全て定量的なイオン結合の形成に成功したが、芳香族アミンの場合は、条件によっては50%程度の収率になることがわかった。得られたイオン結合を有するポリマーの構造は、SLS、RALLS、NMR、FT-IR測定により確認した。次いで各ポリマーをTHF溶液から銅メッシュ上のカーボン膜にキャスト後、高真空下150℃で5時間加熱し、PPVSセグメントを導電性ポリアセチレンセグメントに変換した。このようにして得られた導電性ポリアセチレンを有するブロック共重合体や非対称星型ポリマーについて、TEM、SEM、さらにAFM観察を行うと、ABジブロック共重合体では球構造、3本腕A_2B型非対称星型ポリマーではポリアセチレンドメインが規則正しく並んだ交互ラメラ構造や球構造が確認できた。その周期幅や球径は構成ポリマーの分子量を変えることにより制御できることも見出した。現在、イオン結合の特性を生かし、pHによりイオン結合を解離させ、さらにテトラハイドロフランで溶解エッチングすることでポリアセチレンセグメントのみで構成されるナノシート、ナノスフェアの創製を試みている。AFMにより目的のナノ構造が得られていることが確認できた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Precise Synthesis of Chain-Multi-Functionalized Polymers, Star-Branched Polymers, Star-Linear Block Copolymers, Densely Branched Polymers, and Dendritic Branched Polymers Basaed on Iterative Approach Using Functionalized 1,1-Diphenylethylene Derivatives2005
Author(s)
A.Hirano, M.Hayashi, S.Loykulnant, K.Sugiyama, S.W.Ryu, N.Haraguchi, A.Matsuo, T.Higashihara
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Journal Title
Prog.Polym.Sci. 30
Pages: 111-182