2006 Fiscal Year Annual Research Report
視線情報を利用したWEBユーザビリティ評価に関する研究
Project/Area Number |
04J05035
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中道 上 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 注視点 / Webページ / Webサイト / 定量的 / 使いやすさ / ユーザビリティテスティング / 移動距離 / 移動速度 |
Research Abstract |
本研究では,使いにくいWebページの検出へ向けて,10名の被験者のWebページ閲覧時の振る舞いに関する定量データと被験者自身による主観的なWebユーザビリティ評価の関連について実験を行い,定量的に分析した.その結果,視線の移動速度を用いることによって被験者自身が主観的に使いにくいと評価したWebページビュー(ある被験者があるWebページを1回閲覧する行為.以下,ページビューと呼ぶ)を検出するのに有効であることがわかった.さらにマウスのホイール回転量を利用することにより,被験者が使いにくいと評価した18ページビューのうち,17ページビューを検出することが可能となった.この検出されたページビューでは,被験者は目的の情報につながるリンクが見つからず,迷っている状況にあるため,使いにくいと評価したことがわかった.また,この判別の結果,被験者が使いにくいと評価する可能性があるページビューを全192ページビューのうち89ページビューの約1/2に絞り込むことが可能となった.我々はこれらの結果から視線やマウスの動きの特徴量とユーザの主観の間に関連性があることを確認した. また,情報端末として用いられるTVの操作性評価を評価するため,ユーザがリモコンを用いた際のGUIを取得し,リモコンの操作情報と共に再生するIrRC-Loggerを開発した.IrRC-Loggerは,(1)長期間にわたりリモコン操作情報,家電の出力画面を記録できる,(2)記録した操作情報と出力画面を統合して再生することができる,(3)連続した複数の操作情報を1つの動作としてまとめることでリモコン操作の記録分析を支援する環境である.テレビ番組表の表示や,ホームネットワークシステムの操作・表示端末として用いられているテレビの操作性を評価し,テレビを情報端末として用いる際の問題点を分析する.今後,さらに詳細な実験を行い,リモコン操作と様々なユーザビリティに関する問題点との関係が明らかになれば,問題点を定量的に指摘することも可能になると考えられる.
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Research Products
(1 results)