2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J05106
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐治 健太郎 広島大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 特異点 / 円織面 / 波面 / ガウス曲率 / 模様つき写像 |
Research Abstract |
円織面の研究について。 円織面にジェネリックに現れる特異点は交差帽子のみであることを示した。また、様々なクラスの円織面を定義し、それらにジェネリックに現れる特異点を決定した。特に、ローラーコースター曲面については微分幾何学的な研究を行い、様々な特徴付けを得た。元々、ローラーコースター曲面は、古典的な線織面における接線曲面に対応する円織面として導入したものであったが、特異点理論的な性質や微分幾何学的な様々な性質が接線曲面ときれいに対応していることが分かった。 波面の幾何学について 3次元空間内の特異点をもつ波面の微分幾何学を研究した。波面は特異点においても法線ベクトルが定義されている対象で、この法線ベクトルを古典的な微分幾何学における法線ベクトルのように扱うことによって、特異点では通常は曲率は定義できないが、特異点において曲率を定義し、様々な研究を行った。この曲率を考慮に入れて広いクラスの波面に対してもガウス・ボンネの定理が成り立つことを示した。 特異点において曲率は一般には無限大になるが、これが有限になるときは特異点の形は大きく制限を受けることになる。このことについて深く研究し、有限になるときは特異点において極限として定義される接平面と特異曲線の展直平面が一致することが必要十分であることを示した。カスプ角とツバメの尾特異点に関しては特異点の周りでの曲率の振る舞いを精密に調べた。 模様つき写像について 模様つき写像という概念を通常の写像にたいして定義域多様体からさらに低い次元の多様体への写像を組にした発散図式として定義し、この組にジェネリックに現れる特異点を研究した。
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Research Products
(1 results)