2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J05154
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Research Institution | Hiroshima University |
Research Fellow |
今井 航 広島大学, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 六・三・三制 / 中華民国 / 北京政府期 / 教育史 / 全国教育会連合会 / 教育部 / 学制改革 / 教育学 |
Research Abstract |
本年度は,省や区の教育会の代表が年に一度集まり開かれた全国教育会連合会での学制改革に関する取り組みを明らかにすると同時に,教育部による取り組みも可能な限り明らかにできるよう努めた。 全国教育会連合会や,あるいは北京教育会など各省レベルの教育会に関する資料,ならびに全国中学校校長会議など教育部主催の会議に関する資料などを入手し,それらを用いることで,アメリカモデルの六・三・三制がどのように導入され,また,中国ではどのような形になったのかについて,従来にない新しい知見を得ることができた。ひと言でいえば,それは,中国で導入された六・三・三制は,アメリカや日本のそれとは異質であるということである。 なお,本年度,雑誌に掲載された論文は,「中華民国北京政府期における全国教育会連合会の果たした役割-大会決議の分析を通して-」および「中華民国北京政府期における全国教育会連合会の結成」の2点であった。いずれも標題に示した通り,全国教育会連合会を取り上げたものである。従来の研究で,当連合会の役割や,あるいは結成の経緯などは明確にされてはいなかった。当時の学制改革の取り組みを明らかにするためには,それに果たした当連合会の性格を可能な限り把握する必要があった。当連合会は,学制改革に取り組むまでは,地方教育行政改革に取り組んでいたことが明らかとなった。また,当連合会の結成には,教育部の関与があったことが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)