Research Abstract |
W/Oマイクロエマルションの物性とホスホリパーゼA_2(PLA_2)の反応活性の相関に関して検討を行った. 両親媒性成分はリン脂質を用いた.イソオクタン(C_8*)を主溶媒とし,アルコール(1-butnol(C_4),1-pentanol(C_5),1-hexanol(C_6),1-octanol(C_8))を補助溶媒とした. PLA_2の反応活性は,補助溶媒の炭素数の減少に伴い向上した.C_4の添加に伴い有機相の疎水性が低下し,迅速な反応開始が得られた.また,Fischerの指標に基づいて酵素の疎水性を評価した.PLA_2は1.21となり,比較的親水性であり,補助溶媒が親水性ほど高活性であった結果と一致した.成果は,Biochem. Eng. J. (Vol.19, Pp.171-179, 2004)で公表した. PLA_2の反応活性の最大値は,モル比でC_8*:C_4=11:1において発現し,約150倍に達した.成果は,Conference proceedings (10^<th> The Asian Pacific Confederation of Chem. Eng., Kitakyusyu, Japan, Oral 3C-09, 2004)で公表した. 界面張力の値より,リン脂質1分子の界面占有面積を求めた.C_4の添加量の増加に伴い,占有面積は0.06nm^2から0.33nm^2まで拡張した.拡張に伴い界面のrigidityが緩和され,反応活性が約150倍まで増加したと思われる.補助溶媒の添加による界面rigidity緩和は,反応活性の向上をもたらすことが明らかとなった.成果は,Conference proceedings (Aseanian Membrane Soc., Seoul, Korea, Oral, O-B6, 2004)で公表した.
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