2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J05643
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 崇裕 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 特別研究員PD
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Keywords | 葉緑体 / 翻訳 / DNAマイクロアレイ / タバコ |
Research Abstract |
葉緑体は、光合成を行う植物固有の細胞小器官で、独自のゲノムとその遺伝子発現系を持つ。葉緑体遺伝子の発現における最終的なタンパク質合成量は、転写レベルやRNAの蓄積量にあまり影響を受けず、翻訳レベルに依ることが明らかにされているが、そのメカニズムは不明な点が多い。 本研究は、葉緑体in vitro翻訳系(葉緑体抽出液で正確な蛋白質合成を行う反応系)、葉緑体DNAマイクロアレイ、in silico解析を用い、葉緑体mRNAの翻訳制御配列、及びそこに結合する因子を広域的に解析し、葉緑体の翻訳制御機構を明らかにすることを目的としている。 昨年度は様々な生理的条件下で翻訳が活性化するmRNA群をクラス分けし、各クラスより5'UTRに存在する約20種類の保存配列を抽出した。本年度は、この保存配列が翻訳に必要な制御配列であることを明らかにするために、レポーター遺伝子の5'UTRに同定した保存配列を融合したコンストラクトを作製し、このコンストラクトの翻訳効率をタバコ葉緑体in vitro翻訳系を用いて検証した。その結果、昨年度に同定したいくつかの保存配列が実際に翻訳制御配列として機能することを明らかにした。しかし、黄化葉(もやし、BY-2細胞)で翻訳されるmRNAから抽出した保存配列は緑葉から調製したin vitro翻訳系で機能しなかった。黄化葉では緑葉とは異なるシステムによって、翻訳が制御されるためだと考えられる。現在、黄化葉よりin vitro翻訳系を調製し、黄化葉での翻訳に機能する配列を検証している。
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Research Products
(1 results)