2005 Fiscal Year Annual Research Report
結節性硬化症児の音楽反応にもとづくコメディカルケアの開発に関する研究
Project/Area Number |
04J05682
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Research Institution | Nagoya University |
Research Fellow |
松山 久美 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | コメディカルケア / 音楽反応性 / Tuberous Sclerosis Complex |
Research Abstract |
本研究は、結節性硬化症児における音楽反応性について調査し、コメディカルアプローチの方向性を打ち出すことを目的としている。本年度実施した項目は以下の通りである。 1.テストバッテリー標準化についてのまとめ 健常児における音楽反応性と発達年齢の相関、および標準化したテストバッテリーについて、Medical Science Monitor誌に論文発表した。 2.音楽反応性と発達年齢の相関 昨年度導いたテストバッテリー(Non-Verbal MMRC)と新版K式テストを使用し、対象児について音楽反応性と発達年齢を調査した。統計解析の結果、メロディー、リズム課題ともに相関がみられないことが明らかになった。 3.コントロール群における検討 Co-occurrenceが指摘されている自閉症児についても同様の手続きをとり調査を実施した。その結果、自閉症児については、音楽反応性と発達年齢間に相関がみられることが明らかになった。このことから健常児、自閉症児では、音楽反応性と発達年齢間に相関がみられるものの、Tuberous Sclerosis Complex児(以下TSC児)においては相関がみられないことが明らかになった。 4.まとめ 以上の結果をふまえ、TSC児は、発達の早い段階から高い音楽反応性を示し、音楽領域においては独自の発達を経ると考慮した。また今回の調査結果から、コメディカルアプローチ展開の可能性を示唆した。以上の結果および考察をまとめ、論文とした。
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Research Products
(1 results)