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2005 Fiscal Year Annual Research Report

中国乾燥域における地下水涵養機構の定量的評価と流域水収支の解明

Research Project

Project/Area Number 04J05742
Research InstitutionNagoya University
Research Fellow 秋山 知宏  名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(DC2) (90452523)
Keywords水収支 / 地下水涵養機構 / リモートセンシング / 乾燥域 / 蒸発散
Research Abstract

本研究の目的は,中国甘粛省および内蒙古自治区にわたる黒河流域の下流域において,地下水涵養機構と過去30年の流域水収支を定量的に解明することである.本年度は,観測データに基づく数値モデルの構築と,水収支解析を中心に行った.水収支の変化に伴って,自然植生の分布域と活性度がどのように変化したのかについても解析した.
流域水収支の変遷を明らかにするために必要な数値モデル_□とくに「植物による蒸散の抑制効果」のモデル,衛星データをインプットのひとつとする蒸発散モデル,地下水モデル_□を構築した.これらは,現地観測_□地表面における放射・熱収支,植物生理,地下水の動態_□をもとに構築した.従来の方法との違いは,資源利用体系もふくめて時間的・空間的に明らかにできることである.
これらを利用して,2001年と2004年における日々の蒸発散量の空間分布と流域水収支を解析した.その結果,主に二つの知見を得た.流域全体で見ると,河川流入量は蒸発散量よりも少なく,降水量は蒸発散量よりもきわめて少なかった.それらの差し引きである貯留量変化はいずれの年も負,つまり地下水(貯留量)が減少する傾向であった.蒸発散量について土地利用毎に見ると,灌漑地における蒸発散量は自然値生域における蒸発散量の約1割であった.ところが,単位面積あたりで見ると,灌概地における蒸発散量は自然植生域における蒸発散量の2倍以上であった.
土地利用の変遷を解析した結果,中国改革開放政策の一端として行われた生産責任制の実施にともなって,植生分布域が減少してきたことが示唆された.一方,植生の活性度の変化を地下水貯留量変化と関連させて解析した結果,流域末端部における変化が顕著であることがわかった.1990年から2001年までに地下水位が2m程度低下し,それが植生の活性度の低下を引き起こしたことを示した.

Research Products

(2 results)

All Other

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Spatial-temporal evaluation of human impacts on hydrological cycle and natural vegetation in an arid area of Northwestern China

    • Author(s)
      Tomohiro Akiyama, Masayoshi Nakawo, Jumpei Kubota
    • Journal Title

      Hydrological Processes (発表予定)

  • [Journal Article] 中国西北地方の黒河下流域における衛星リモートセンシングおよび現地観測に基づいた蒸発散量の推定

    • Author(s)
      秋山 知宏, 中尾 正義, 窪田 順平
    • Journal Title

      水文・水資源学会誌 (発表予定)

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2013-10-30  

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