2005 Fiscal Year Annual Research Report
EBV潜伏感染Bリンパ球細胞株における溶解感染誘導と宿主細胞周期制御機構の解析
Project/Area Number |
04J05815
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
工藤 あゆみ 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Epstein-Barr Virus / 溶解感染 / 宿主DNA複製 / MCM複合体 / BGLF4 / DNAヘリケース / 複製開始制御 / タンパク質修飾(リン酸化) |
Research Abstract |
Epstein-Barr Virus(EBV)が潜伏感染するがん細胞でウイルス産生感染へ移行すると、RB蛋白質は高リン酸化状態になりCyclinA(E)/CDK2の活性が維持されウイルスゲノム合成に適したS期様細胞環境となる。しかし宿主DNA複製は停止する。宿主DNA複製開始のライセンス化はMCM複合体を含む複製開始複合体群が複製開始点付近に結合し行われている。このライセンス化は主に4つの標的(ORC,Cdc6,Cdt1,MCM)がリン酸化を受け阻害される。MCM複合体はMCM2-7までの6つのサブユニットから構成され、特にMCM4-6-7からなる3量体にはDNA Helicase(unwind)活性があることが知られる。我々はEBV溶解感染進行に伴いMCM4の不活化部位(Thr-19,Thr-110)がリン酸化されることを見出した。このリン酸化はEBVBGLF4蛋白質キナーゼによってin vitroでもHeLa細胞での単独発現系でも起きることが解った。また、HeLa細胞へのトランスフェクション解析の結果BGLF4タンパク質発現は細胞増殖を抑えた。MCM4-6-7から構成される6量体の持つDNAヘリカーゼ活性はBGLF4蛋白質共存在化では抑制された。以上から、EBV溶解感染期にBGLF4蛋白質がMCM4をリン酸化しMCM複合体を不活化することで、宿主DNA複製開始が阻害されることが示唆された。
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Research Products
(2 results)