2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規H+ピロホスファターゼの分子構造、作動機構、生理機能の解析
Project/Area Number |
04J05967
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
広野 めぐみ 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | H^+-ピロホスファターゼ / 放線菌 / 変異体解析 / 膜タンパク質 / 阻害剤 |
Research Abstract |
1.放線菌H^+-ピロホスファターゼ(V-PPase)の変異体ライブラリー解析 V-PPaseランダム変異導入ライブラリーのうち、基質結合部位をはじめとした高度保存領域をもつ,機能的にもっとも重要であると考えられる領域を対象に、変異体解析を行った。具体的には、およそ1500種類の変異体から膜サンプルを調製し、その加水分解活性およびH^+ポンプ活性の測定と抗体を用いたV-PPase定量を行った。その後、期待される種類の活性低下を示す変異体について、変異位置を決定した。これら変異体の活性評価および変異位置から、H^+輸送および基質加水分解とH^+輸送の共役機構に関わるアミノ酸残基が推定された。 2.放線菌におけるV-PPaseの生理的役割 放線菌のV-PPaseが生体内で果たす役割について知見を得るため、ゲノム解読の終了したStreptomyces coelicolor A3(2)を用いた解析を開始した。具体的には、S.coelicolorのV-PPase破壊株および過剰発現株をそれぞれ2種類作製し、pheno type解析のための材料を完成させた。 3.新規特異的阻害剤の検索 海洋生物由来の抽出物を対象にV-PPaseへの阻害効果を検討した。今回の試料には、これまでに発見したアシルスペルミジンに匹敵するほどの強力な阻害効果を示す化合物は得られなかった。引き続き、新しい試料を調製し、随時、その阻害作用について検討している。
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Research Products
(1 results)