2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J06115
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
長谷川 桂子 名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | スプライシング / 葉緑体 / 無細胞系(in vitro系) / グループIイントロン / セルフスプライシング / タバコ |
Research Abstract |
1,trnL遺伝子のグループIイントロンの配列上の特徴づけ ラン藻とタバコ葉緑体のtrnL遺伝子の塩基配列をアライメントしてタバコグループIイントロンのコア領域(P1-P9)を同定、2次構造予測を行った。スプライシング活性に重要なP3,P7,P8は両者で類似性が高いが、P8ループがタバコで長いことや、P2,P6,P9の塩基配列は類似性が低いことが明らかになった。しかし、形成する2次構造には大きな違いがなかった。 2,ラン藻とタバコのスワップ鋳型の作成とセルフスプライシング実験 タバコをベース配列として、個々のコア領域をラン藻のそれに入れ替え、セルフスプライシング実験を行った結果、どのRNAでもスプライシングしなかった。ラン藻をベース配列としたP3,P7,P8のスワップRNAではスプライシング活性が激減した。他の領域でもスプライシング速度の遅延等の変化が見られた。次年度はこれらの領域に結合する因子の有無を検討する。 3,葉緑体無細胞スプライシング系を調製する緑葉の条件検討 様々な生育段階、及び明・暗条件下で育成したタバコの葉より抽出したRNAを用いてRT-PCR法でtrnLRNAの有無を調べた。その結果、trnLRNAの蓄積には明・暗条件は影響がないことが判明した。またスプライシング活性には生育段階の影響も少ないことが明らかになった。 4,葉緑体抽出液の調製、無細胞スプライシング系の開発と検出法の検討 スプライシング活性の検出法について検討した。コントロール実験の結果から、切り出されたイントロンへの[α-^<32>P]GTPの取り込みを指標とする方法が最も感度よくスプライシングを検出することが可能であった。現時点で、スプライシング活性を有する葉緑体抽出液の調製には至っておらず、来年度、引き続き葉緑体抽出液の調製法、反応条件の検討を行う予定である。
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