2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J06115
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
長谷川 桂子 名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | スプライシング / 葉緑体 / 無細胞系(in vitro系) / グループIIイントロン / タバコ |
Research Abstract |
本年度は、今まで研究に従事していた葉緑体のグループIイントロンのみでなく、グループIIイントロンに着目して、タバコ葉緑体in vitroスプライシング系の開発に主眼をおき研究を進めた。 1 in vitroスプライシング系に用いる基質RNA鋳型の設計 グループIIイントロンの正確なスプライシングには5'および3'エキソンがどこまで含まれていればよいのかはっきりと分かっていないため、1つの遺伝子のイントロンにつき、数パターンの基質RNAが準備できるような転写鋳型DNAを作製した(tRNA遺伝子を除く、10種類の遺伝子)。 2 RIを使用しないタバコ葉緑体in vitroスプライシング系(グループIIイントロン)の開発 長年、多くの研究グループで取り組まれていたにも関わらず成功していなかった、「グループIIイントロンのin vitroスプライシング系」の調製に成功した。これは本年度の最も大きな成果である。 また、スプライシング産物の検出には安全面や施設面で煩雑性を伴うラジオアイソトープを用いた方法ではなく、RT-PCR法を用いた。これにより、非RI条件下でスプライシング活性の検出が可能であり、この検出方法を用いれば、今後、多くの研究室でこの系が利用可能である。 本年度は葉緑体のひとつの遺伝子のRNAを用いて、in vitro系の開発、および、反応条件の至適化、葉緑体エクストラクトの抽出条件の検討を行った。しかし、これらに関してはまだ検討の余地があり、来年度の課題の1つとして引き続き継続する。 また、他の遺伝子RNAに関してもスプライシング活性の有無を検定したが、反応至適条件を決定した遺伝子RNAのスプライシングの条件と異なる事が予想されるため、これについても引き続き検討を行う予定である。
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